SNS(ソーシャルメディア)が普及してきたとはいえ、普段パソコンで知人や友人などとメールでやり取りする機会もまだまだ多いかと思います。
パソコンを買い替えた際、Outlookなどのメールソフトを利用している場合、通常、手動で行う場合はメールアカウントやアドレス帳や予定表など再セットアップが必要となります。
しかし、このメールデータ(.pstファイル)を古いパソコンからエクスポート ⇒ 新しいパソコンへインポートすればアドレス帳の再登録などといった面倒な作業が不要となります。
Outlookのメールデータ(.pstファイル)
Microsoft Outlookの仕様として、
- 電子メールアカウント
- 送信済みメール・受信メール
- アドレス帳
- 予定表
上記4つが『.pstファイル』によって一元管理されています。このデータはメールアカウント作成時に『ドキュメント』配下に『Outlook データ』フォルダと共に自動作成されます。
このデータを古いパソコンから新しいパソコンに移行する事により新しいパソコンでも再登録という面倒な作業をする必要がなくなります。
Outlookデータ(.pstファイル)の移行準備
データの移行を行う下準備として、『.pstファイル』のエクスポートを古いパソコンで行います。
前準備として、データ移行用に
- 外付けHDDまたはUSBメモリ
- iCloud・Googleドライブ等のクラウドサービス
上記いずれかの準備が必要です。
準備が整ったら、さっそく準備を行います。手順は以下の通りです。
『Outlook』を起動します。起動したら、トップ画面から画面左上の『ファイル』を選択します。
『開く/エクスポート』を選択し、『インポート/エクスポート』を選択します。
『インポート/エクスポート ウィザード』画面から、『ファイルにエクスポート』を選択します。
『エクスポートするファイルの種類を選択してください』(1)で『Outlook データファイル(.pst)』(2)を選択します。
エクスポートしたいアカウント名(1)を選択。『サブフォルダーを含む』(2)にチェックを付けて『次へ』(3)を選択。
『エクスポート ファイル名』から『参照』(1)を選択後、保存先を選択します。選択したら、『完了』を選択。(2)
『完了』を選択後、『Outlook データ ファイルのパスワード』が表示されます。これはOutlook データファイルにパスワードをかけて保護するもので、任意で設定が出来ます。ただし、パスワードを設定した際、Outlook の起動時にパスワードの入力を求められます。
Outlookデータを新PCへインポート
古いPC側での作業はこれで終わりです。次に新しいパソコン側での作業です。作業にあたって以下のメールアカウント設定情報が必要です。
- メールアドレス
- 受信メールサーバー名、ポート番号
- 送信メールサーバー名、ポート番号
- ユーザー名(アカウント名) ※受信、送信それぞれ必要です。プロバイダーにより同じ所や違う所がある場合があります。
- パスワード
上記の情報を設定前に必ず確認しておいてください。
『スタート』(1)から『Outlook』(2)を起動します。
以下の画面が表示されたら、『メールアドレス』欄(1)移行したいデータファイルと同じメールアドレスを入力して『接続』(2)を選択します。
『詳細設定』から該当するものを選択します。 ※今回はPOPアカウントを設定するため『POP』を選択しています。
『POP アカウントの設定』の設定画面で、以下の各種設定情報を入力します。(1)
受信メール
- サーバー
- ポート
- このサーバーでは暗号化された接続(SSL/TLS)が必要
送信メール
- サーバー
- ポート
- 暗号化方法(なし、SSL/TLS、STARTTLS のいずれか) ※プロバイダーにより設定が異なる場合があります。
上記の設定が終わったら『メッセージ配信』内の『既存のデータファイルを使用』(2)にチェックを付けて『参照』(3)を選択。
古いパソコンからエクスポートしたデータファイルを選択して『OK』を選択。
選択したら『次へ』を選択。
『パスワード』欄(1)で、メールのパスワードを入力して『接続』(2)を選択。
データファイルのエクスポート時にパスワードを設定した場合、『パスワード』を入力して『OK』を選択。
『アカウントが正常に追加されました』と表示されたら設定完了です。